こんにちは haaanです。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)
聞いたことあるでしょうか。
今回は、意外と身近に潜んでいるCOPDという病気について
わかりやすく、説明したいと思います。
【COPD】とは?
『タバコの煙を主とする有害物質を長期に吸うことで発生する肺の炎症疾患』のこと
タバコの煙を吸うと、肺の中の気管支(空気の通り道)が炎症します。
(風邪とかを引くときと同じようにせきやたんが出たりします。)
炎症が起きると、腫れるので、結果として、
肺の中の気管支という部分が細くなって、空気の流れが低下します。
さらに、肺の奥まで進むと、端っこは袋状になっていて、ここで酸素や二酸化炭素を交換します。
COPDは悪化すると、この袋も壊れます。(肺気腫っていう状態です)
そうなると、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下します。
この袋は肺の中にたくさんありますが、
多くがCOPDにより傷つくと、酸素を交換する場所がなくなって、苦しくなってしまいます。
最大の【原因】
『喫煙』
喫煙者の15~20%がCOPDを発症します。一度壊れてしまった肺は、治療によっても元に戻ることはありません。
症状は?
この病気はだんだんと悪くなります。
最初は運動時の呼吸困難やタンとか咳が多くなります。
これくらいであれば、まだ良いのですが、、、
徐々に、徐々に悪化して『呼吸困難』に陥ることも。
急性的に悪くなる時もあり、原因としては,,,
気道の感染、肺の感染(肺炎など)でさらに炎症が悪化した時。

高齢になった時、心臓や肺の病気が多くなります。これらの病気になると、肺への負担が大きいので、COPDによってもともと肺が傷ついていた人は肺がボロボロになってしまいます。
予後は?
急性増悪する頃には、あなたの肺はボロボロです。
重症例だと、死亡率が高いと言われ、特に自力で呼吸ができず、人工呼吸器に頼らなければいけない場合、死亡率は40%。3年以内に半数が死亡すると言われています。
かなり、予後は悪いみたいです!!
参考:icuディジーズ(学研)
【どんな治療】をするの?
基本的に肺の悪くなり具合で治療の方法が変わってきます
薬物療法
気管支拡張薬
空気の通り道を広げる効果。
ステロイド
気流閉塞が重症で増悪を繰り返す場合。炎症を抑える働きが強いので使われますが、副作用が多い薬。あまり使いたくはありませんね。
【ステロイドの副作用】 感染症、骨粗鬆症、高脂血症、 肥満と糖代謝異常、高血圧とむくみ、精神・神経症状、白内障と緑内障、筋力低下、消化性潰瘍、骨壊死症、副腎不全、クッシング徴候、膵炎、血栓症、月経不順、手のふるえ、筋肉の痙攣などの症状...
呼吸リハビリテーション
口すぼめ呼吸や腹式呼吸などの呼吸訓練・運動療法・栄養療法が中心となります。
なるべく、負担がかからないような呼吸の仕方を訓練します。
在宅酸素療法
これは結構悪化して、酸素が吸えず苦しい場合、家でつけれる小型の呼吸サポート機械の導入をします。
さらに悪化した場合、、、
これは、実際にICUで見てきたことなので、数例の話ですが。
病院に行かなければいけない程、呼吸が苦しい際は、最悪の場合、人工呼吸器をつける事になります。
でも、これはあくまで対症療法に過ぎません。呼吸のサポートをしただけです。
その他、吸入で使用していたお薬を今度は、点滴で投与したり、酸素濃度を調整する治療をします。
例えば、他の病気と重なった場合(肺炎とか感染症とか)であれば、その治療が進んで、症状が落ち着けば、良くなることもあるかもしれないですが。
肺のボロボロ具合によっては、一生人工呼吸のサポートを必要とする場合も、、、
予防方法
上のような状態になる前から治療を始めることが何より大事!
(1)症状および生活の質の改善 (2)運動能と身体活動性の向上および維持 (3)増悪の予防 (4)疾患の進行抑制 (5)全身併存症および肺合併症の予防と治療
個人で出来ることをわかりやすくまとめると、、、
●タバコをやめる
●インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種で、肺を病気から守る
●痰や咳が多くなったら、病院に行って早くから治療する
あなたの大切な肺を守るために、始めやすいことからスタートしましょう!!
まとめ
病院で働く中で、
『肺が弱っている=息が自力でできなくなる』
ということがどれだけ怖いことかというのが身に沁みました。
とりあえず、禁煙からでも。
自分の肺を守ること、考えてみてはいかがでしょうか!!
haaan
参考:http://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=12
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